英会話はじめたいんだけど"This is a pen"ぐらいしか言えない。どうすりゃええの?
こんにちは、英会話イメージリンク編集部の今井です。
先日、私と同じ海外の武術をしている練習仲間(以下Sさん)から英会話に関する相談を受けました。
要点をまとめると、
- 武術がうまくなりたいのだが、外国人インストラクターなどとやり取りするためにも、英会話ができるようになりたい
- 英語で何から言い始めればいいのか全く分からない
- 武術以外の英語は使わないから必要ない
- 武術に使えるフレーズ集のようなものがあれば嬉しい
- This is a penぐらいなら(自信を持って)言える
というものでした。
Sさんとしては日常の会話フレーズによくある
- このコピー機の使い方を教えてくれませんか?
- その絵はがき、もう一度見せてもらえませんか?
- 音量をもう少し下げてもらえませんか?
こういったものは必要なく
- パンチの正しい打ち方を教えてください
- 今の動きをもう一回やってみてくれませんか?
- もう少しゆっくりパンチしてくれませんか?
など、自分にとってピンポイントで有益な英語を使えるようになりたい、ということでした。
私自身、英会話を始めたときは「言いたいことが言えない!」「このシチュエーションでの的確な表現が分からん!」など、色々なことに悩まされていたため、つい「今、この場で即使えるフレーズ集はねぇかなぁ〜楽してぇ・・・」などと、都合の良いコトを妄想していました。
ですが、現実は厳しく、当然そんな便利なモノはないのでなんとか自分で工夫して英会話を成立させていました。
そこで今回は、私が英会話を始めた頃にやっていた「基本フレーズを応用して、自分が言いたい英文を自分で作る」という方法をご紹介します。
自分が聞きたい質問を「その場で」メモしておく
CQB(=近接戦闘)を教えてほしい
- 「パンチの正しい打ち方を教えて」
- 「今の動きもう一回やってみてくれませんか?」
- 「動いたほうがいいんじゃないか」
- 「このキックどうかな?」
など、まずはその場その場で自分が聞きたいこと、意見を述べたいことがあれば、思いついたその場でメモをとります。
私は、練習中に「あ!これインストラクターに聞きたい!」と思ったら、すぐに練習を止めて質問事項を書き留めるようにしていました。
メモしている時に後ろからどつかれたり、蹴られたりしますがおかまいなしです。
帰宅後や、落ち着いたところで考え直すこともあったのですが、一旦稽古場を離れてしまうと、どうしても
「こんなことが聞きたかったはず・・・」
という具合に、臨場感や質問の鮮度が薄れてしまいます。やはり、「その場で」メモとることが重要だと感じました。そのため、少々面倒くさいけれど、その都度メモをとるように心がけました。
コツコツと努力するのは自分の性分に合わない、と思う方もいるかもしれませんが、後で長い時間かけて聞きたい質問を思い出す手間を考えると、この方がはるかに効率がいいと言えます。
似たような表現の英文を見つけてきて、語句を置き換える
ここやで、トントン(置き換える単語を指で叩きながら
書籍になっているフレーズ集、ウェブサイト、英語の参考書など、なんでも良いので、その中から「自分がしたい質問」に置き換えられそうな英文のフレーズを探します。
自分が聞きたい質問:「パンチの正しい打ち方を教えて」
参考書で見つけたフレーズ:「このコピー機の使い方を教えてくれませんか?」
質問したいことと例文のニュアンスが似ています。How toまでは元の英文を利用させてもらって、その後ろ、「このコピー機」の部分を「パンチ」に置き換えれば、なんとかなりそうです。そこで元の英文の、特に動詞の部分をいじって、
Can you tell me how to use this copy machine?
Can you tell me how to punch?
同じように、
自分が聞きたい質問:「今の動き、もう一回やってみてくれませんか?」
参考書で見つけたフレーズ:その絵はがき、もう一度見せてもらえませんか?
Can you show me that postcard again?
Can you show me that movement again?
自分が聞きたい質問:「もう少しゆっくりパンチしてくれませんか?」
参考書で見つけたフレーズ:音量をもう少し下げてもらえませんか?
Can you turn down the volume?
Can you slow down the speed for punching?
自分が聞きたい質問:「このキックどうかな?」
参考書で見つけたフレーズ:今日はどうだった?
How was your day?
How was my kick?
このように、私は受験英語で覚えた決まった会話表現がある程度頭に入っていたので、それらの会話表現の語句の「置き換え」によって、表現を編み出していました。
何回も繰り返す
the Only Easy Day Was Yesterday( 安らかなる日は過ぎ去った昨日のみ)
・自分が聞きたい質問を「その場で」記録する
・似たような表現の英文を見つけて、語句を置き換える
これを何度も繰り返し、作った英文を実際にネイティブと話すときに使ってみます。
根気が必要なプロセスではありますが、数をこなしていくうちに、フレーズが持つニュアンスも含めて、自分でつくり出した英文が段々と身についてきます。
一度基本形をマスターすれば、スムーズに応用も利くようになるので、初めて遭遇した現場でも、即興でなんとか英文を作り出すことができます。
※当然、文法やニュアンスを含め間違える(=伝わらない)部分も出てきますが、間違えた部分こそがまさに自分が次に考えなくてはいけないポイントでもあります。
伝わらなかった部分は改めてメモをとるか覚えておいて、後日ゆっくり考えてもう一度トライすると新しい表現が飛躍的に身につきます
まとめ
- 自分がしたい質問を覚えている新鮮な時にメモをとる
- 英会話フレーズなどで、自分のしたい質問と置き換えられそうなものを探す
- この方法を繰り返す
今回紹介させて頂いた方法は「言いたいことはあるが、それを英語でどう言えばいいのか皆目見当がつかない」ときに「ある程度自分の意志が伝えられる」ことができるようになる方法です。
これは当時私が「本当に英語で何を言えばいいのか分からない」という時に使っていた応急処置的な方法なので、文法が正確でなかったり、言いたいことが微妙にズレていたりするのでこのことは頭の片隅においておいて下さい。
この「置き換え」では、基本形のバリエーションを増やし、数をこなしていくことが大切です。それによって、「自分が言いたいこと」を、さほど苦労せずに伝えられる段階に近づきます。
もし、全く英会話での足がかりなく、何から話したらいいのかわからない人は是非試してみてください。