英語イメージリンク編集部

『英語イメージリンク』のサブブログ。記事制作のこぼれ話や裏話などメインサイトで扱えないことをアップしていきます。

日本人に伝えたいアルク「英辞郎」の上手な使い方

こんにちは。英会話イメージリンク編集部のビッキーです。

今回は語学教材の出版社アルクのオンライン和英・英和辞書「英辞郎」の上手な使い方を紹介します。単語レベルの辞書だけではなく、フレーズも文章も辞書のデータに入っていますので例文がたくさん出てきます。英語でも日本語でも検索できますし、両方を同時に検索することもできます。

私は日本語の勉強によく「英辞郎」を使っていますので、私の日本語勉強を元に「英辞郎」を英語学習のツールとしてうまく使いこなすコツをみなさんに紹介したいと思います。

① 言いたいこと・決まり文句を調べる

私は特にメールやレポートを日本語で書くときに、言いたいことや決まり文句をどうやって自然でわかりやすい日本語でいえばいいか気になるときがあります。このような場合には、伝えたいことをまず英語で検索してみます。

例えば、“I’m sorry for the inconvenience.” をそのまま検索すると、「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません」が出ます。ナルホドです。

でも検索語を変えないといけないときもあります。“According to the latest research” をそのまま入れても「英辞郎」の返事は「According to the latest research に該当する項目は見つかりませんでした。」です。

そんなときは "according to" と "latest research" に分けて検索します。それぞれ「~によると」「最新の研究」なので、それらを合わせると「最新の研究によると」と言えばいいんだなとわかります。

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英語で言ってみたい表現はありませんか。「お疲れさま」、「お世話になります」、「適当に」、「いいんじゃない」等、日常的に言っていることは意外に英語で何と言えばいいかわからないことが多いと思います。気になる表現を「英辞郎」で調べてみて自然な英語で言ってみましょう。

② 前置詞の使い方を調べる

私は日本語の「てにをは」の使い方がわからないときに「英辞郎」で調べます。例えば「に」と「で」の違いを調べるときは、「家に」/「家で」のように名詞と一緒に検索します。すると日本語の例文と英訳が出てくるので、「てにをは」の正しい使い方とニュアンスがわかります。

英語には「てにをは」はありませんが、英語学習者にとっては前置詞の使い方がわからないことが多いと思います。英辞郎は前置詞を調べるときにも使えます。

例えば「私は8時までに帰っていなければならない」が "I have to be home at 8." なのか "by 8." なのか、どっちだったかな?などということはよくあると思います。そんなときは「英辞郎」で "be home at" と "be home by" を検索してみてください。

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検索結果をみてみると、"be home by" の表現のほうが正しそうだということがわかると思います。このようにネイティブにとって自然な前置詞の使い方を調べることができるのです。

③ 似ている単語の使い分けを調べる

私にとっては日本語の「ねじる」と「ゆがむ」とか、「何もかも」と「何だかんだ」と「何でもかんでも」など、意味も音も似ている単語のペアやグループの使い分けを理解するのはとても難しいでことです。

英語の単語にも意味が似通ってまぎらわしいものがたくさんあります。これについては次の記事でくわしく説明する予定ですが、このような場合は文脈で覚えたほうがいいです。「英辞郎」には文章がたくさん入っているのでこの似ている単語の使い分けを知りたいときにも使えます。

「英辞郎」で似ている単語を検索して例文と訳を読んでいくうちにパターンがわかってきます。例えば英語学習者がよく混乱する do/play、 listen/hear、get/take、speak/talk/say 等「英辞郎」で調べてみて例文をたくさん読んでみてください。文脈で使い方のパターンわかりましたか。動詞を検索して結果が少ない場合もしくは出ない場合は原形(ex: do)、過去形(ex: did)、過去分詞(ex: done)を検索してみてください。

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まとめ

アルクの「英辞郎」は単純なオンライン辞書だけではありません。「英辞郎」の便利な機能を上手に使いこなせば英語学習ツールとして使えます。いろいろ試してみて気になる単語と表現や前置詞の使い方を調べてみてください。

ネイティブと話がしにくかったら日本人同士で英会話をしよう!

こんにちは、英会話イメージリンク編集部の今井です。

「英会話にチャレンジしてみたいけど、ネイティブと話すのはハードルが高く感じてしまうんです。どうしたらいいですか?」と相談されたことがあります。

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こまけぇこたぁいいんだよ!殺されやしねぇって、とにかく実践だ!

僕は大人なので「一緒に英会話をしてくれる日本人の友だちを探したらどう?」と真面目にアドバイスしました。

この方のように「英会話には興味があるが、ネイティブと話すことに躊躇してしまう人」は多くいると思います。そんなときは、ネイティブではなく「英語のできる日本人」や、「一緒に英語を勉強できる友人」と英会話をしてみるのが、案外気づきにくい上達への近道です。初心者であればあるほどメキメキと実力が伸びます。

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徳島大学のモニュメント。何を意味しているかわからない

その効果を実際に私が目にしたのは、徳島大学で一年生向けの英語の授業のアシスタントをしていた時です。坂田先生という先生が受けもつその授業では、最初に隣の席の人と2分ずつお互いに英語で会話をします。学生さんたちは受験をパスしているので、ひと通りの知識はあるものの、英会話に関しては初めての人がほとんどです。

当然最初は恥ずかしさもあって、かなりたどたどしいものでした。しかし、授業の1クールが終わるころには、なんとか自分の言いたいことを英語で言えるようになっていました。これには本当にびっくりして、素直に「すげぇ!」と思いました。

1クールの授業は15回です。1回の授業につき2分なので、合計30分しか話していないのですから、時間のわりには相当な上達です。生徒さんたちも多分、この授業の後にはネイティブと話すのも前ほどは怖くなくなっていたと思います。

 

日本人同士の英会話になぜこのような効果があるのでしょうか。私なりに考えてみたそのメリットは次の3点です。

  • ネイティブと話すのと比べて気後れしないで英語で話せる
  • 日本人同士だと話題を見つけやすい
  • お互い言いたいことがわかりやすい

 

ネイティブと話すのと比べて気後れしないで英語で話せる

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一緒に勉強してイラつかない相手を探しましょう

どういうわけか、日本人はネイティブと話すと緊張する人が多いと思います。

私は研究室時代は不良研究生だったので、研究分野においては先生に褒められることはただの一度もありませんでした(笑) そんな私が褒められたことがあります。それは学会で外国人相手でも怯むことなく話をしたからでした。私が褒められてしまうくらい、日本人はシャイなんだと思います。

しかし、日本人相手なら気後れしなくてすみます。最初は「英語を話す自分」に対して恥ずかしさを感じるかもしれませんが、何回か経験するうち自然と気にならなくなりますよ。

日本人同士だと話題を見つけやすい

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無理に共通の話題を探そうとするより、取り敢えず言いたいことを言ってみるのも1つの手

ネイティブ相手だと「どんな話題を話せばいいのかわからない…」というのも悩みの1つだと思いますが、日本人相手なら大丈夫です。普段話している内容を英語にすればいいんです。

それでも、きっと最初は複雑な話はできないと思います。言いたいことが表現できず、やきもきするかもしれません。でも大丈夫です。徐々に慣れていくので自信を持って続けていって下さい。

お互い言いたいことがわかりやすい

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同じ日本人でも話題が通じない時もある

お互いにつたない英語でも、日本人同士なら同じ文化を背景としているので、なんとなく言いたいことはわかるというメリットもあります。

とは言っても、どうがんばっても英語では言えない、ということはあると思います。そういう時は日本語で自分の言いたいことを説明しましょう。相手からなにかアドバイスをもらえるかもしれません。

私も経験がありますが、どうしても言えない表現というのは必ずでてきます。その時はさっとメモをとって記録しておきましょう。いずれ聞く機会がでてきます。「これを英語でなんというのか早く知りたい」と思いが強くなれば、それがネイティブと話すきっかけになるかもしれません。

 

ちなみに、私が今でも覚えているどうしても英語で言えなかった表現は「それは自分に説明させてくれ」でした。「Can I explain…」でも、「I can explain…」でもありません。「I want to explain…」だと通じますが、なんか違うそうです。

『「俺に説明させてくれ」を英語で言うには、どうやって言えばいいんだ?』ということを、そもそも英語で説明できないので、長い間わからないままでした。

わからない間もそれを言うチャンスはくるわけで、それが言えないばかりに「ここは俺の出番だ!」と思うところでも話に割りこめず、「また俺が説明できるチャンスをのがした!!」とイライラした記憶があります。

※ちなみに「俺に説明させてくれ」は「Let me explain!」です。

まとめ

日本人同士で英会話の練習、というと「日本人同士でやったところで間違った英語を覚えるだけだ」という気がするかもしれません。でも英語を話すことに対する抵抗感を取りのぞき、英語を自分の中から引き出すスタートとしては、すごく良い方法です。

今回の学習法は、もちろん日本人のパートナーを見つけなければいけませんが、それさえクリアできれば、とても実践的な学習法です。一週間のルーチンの一つに組み込んでしまえば、お互いにサボれないのでモチベーションを維持する良い機会にもなります。是非チャレンジしてみてください。

コンセプトマップで英単語を一気にたくさん覚える5つのステップ

こんにちは。英会話イメージリンク編集部のビッキーです。

前に「飽きにくい英単語勉強法」という記事で、英単語リストを丸暗記するより、興味を持っているテーマについて英語の文章を読むほうが実践的で楽しいと書きました。

テーマが絞られている記事の中には関連している単語がたくさん出てきます。記事を読んで関連している単語を、グルーピングすれば、英単語を一気にたくさん覚えることができます。

 今回はそのような方法の1つの、「コンセプトマップを使って英単語をグルーピングして覚える」方法について具体例を使ってお話しします。

① まずは記事を選びます。

Yahoo, CNN, LiveScience等で面白そうな記事を探して印刷します。私が選んだのは「Dog People vs. Cat People: Who’s More Intelligent?」(犬派vs.猫派:どっちのほうが頭がいい?)という記事です。心理学の話ですが、わかりやすくて面白い内容です。

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② 記事を一回読んで、わからない単語をリストアップします。

短い記事は最後まで読み、長い記事は段落に分けてもいいと思います。ペンで線を引いたり蛍光ペンを使ったりしてわからない単語をマークします。読み終わったらマークした単語をノートにリストアップします。複数形の単語や活用している動詞も記事に出たままで書きます。

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③ リストアップした単語の意味を辞書で調べます。

意味がたくさんある場合は意味を全部リストアップせず、文章の中の意味だけを書きましょう。どの意味で使っているか分りにくいときはアルクの辞書に前後の単語もいっしょに入力して調べます。

例えば、similar findings と2語で入力すると「同様の調査結果」というピッタリの訳が出てきます。辞書に載っていない単語があれば、単数形にしたり、動詞の原形にしたりしてもう1回調べます。

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④ もう1回記事を読んで、調べた単語の意味を確認します。

リストアップした単語の類義語や反対語など、関連性がある単語が目についたら、意味が分かる単語でもリストに追加します。もちろんリストアップした単語同士の関係にも気がついたらメモしておきましょう。

“meaning~”(~を意味する), “or~”(つまり), “rather than~”(~よりむしろ)等は前後に出てくる単語の関連性を示している表現なのでグルーピングするときに役立ちます。

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⑤ コンセプトマップを書きます。

まず記事のテーマを真ん中に書きます。私が選んだ記事のテーマは犬派の人と猫派の人の性格ですので、私のコンセプトマップの真ん中に“personalities(性格)”と書き込みました。

次は真ん中に書き込んだ単語に関連している単語を書きます。私の場合は、“dog people(犬派)”と“cat people(猫派)”です。

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単語リストを見ながら関連している単語をつなげてコンセプトマップに書きます。わからなかった単語じゃなくても、記事の中に関連している単語があれば書いてもいいでしょう。自分にとってわかりやすいように書いてください。

最後に記事をもう一度を読みます単語の意味、文章の意味、記事全体の意味が理解できているかを確認します。わからなくなってきたらコンセプトマップに戻って単語の意味と関連性を再確認します。

本日のまとめ

どうでしたか。関連している単語をグループで覚えることができたでしょうか。是非試してみて、意見や感想を教えて下さい。みなさんのフィードバックを楽しみにして待っています。

英語を完璧に聞き取らなくてもよい3つの理由

こんにちは、英会話イメージリンク編集部の今井です。

「プールに入るのは泳ぎを覚えてから」と考えていたら、いつまでたっても泳ぎは覚えられませんよね。英会話もそれに似たところがあります。「外国人と話すのはちゃんと会話できるようになってから」、「字幕なしで洋画を見るのはちゃんとリスニングできるようになってから」と考えていると、いつまでたってもできるようになりません。

そうはいっても「聞き取れなかったらダメなんじゃないの?」という疑問の声が聞こえてきそうです。そこで今回は完璧なリスニングを目指さなくてよい理由を3つ述べたいと思います。

  • 邦画でも100%聞き取れているわけではない。
  • 会話は50%ぐらいわかれば大筋はつかめる
  • 英語のセリフを100%聞き取ろうとすると話についていけなくなる

1. 邦画でも100%聞き取れているわけではない。

私たち日本人が邦画を見ていても全て聞き取れているわけではありません。これは洋画を見ているネイティブも同じです。

ネイティブにとっての戦争映画

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兵器の名前、専門用語はネイティブでも手を焼く要因の1つ

戦争映画は、専門用語、罵声、叫び声、爆発音が入り乱れているので、ネイティブにとってもかなり聞き取りにくいのだそうです。

編集部のビッキーに「プライベート・ライアン」のワンシーンを実際に見てもらったところ「ほとんど聞き取れないけど、なんか上官が命令しているんだと思う」という感想をもらいました。

日本人にとっての邦画

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登場人物は山形弁を話すので、一部聞き取りにくい部分がある

私たち日本人が邦画を見ていても全て聞き取れているわけではありません。おそらく、意識していないだけでかなり聞き取れていない部分はあると思います。その場合、私たちは自然と”聞くこと”をやめています。

言い換えると、聞き取れなくてもそれ以外の情報で補っているわけで、さきほどのビッキーの例と同じようなことは私たちも邦画では実際にしているわけです。

2. 会話は50%ぐらいわかれば大筋はつかめる

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説明のないこの画像だけでも、何か失敗したのだとわかる

映画を理解するときは、会話だけが情報源ではありません。陽気な音楽が流れているときは、当然登場人物はハッピーなはずです。流石に登場人物が落ち込んでいるときに陽気な音楽は流れません。

登場人物の表情、身振り手振り、前後の話の流れ、色んな情報の断片からどういう状況なのか判断できます。こういったことから、かなり映画の話の流れは見当がつくはずです。

3. 英語のセリフを100%聞き取ろうとすると話についていけなくなる

英語のセリフを100%聞き取ろうとすると、かえって話についていけなくなります。それは全部聞き取ろうとすることに集中するあまり、さきほど述べたような他の情報を無視してしまうからです。ある程度いい加減に聞くほうが全体を把握できるのです。

それに完璧に聞き取ろうとすると、聞き取れなかったことに落ち込んでしまうと思います。せっかく楽しむために映画を見ているはずなのに、逆に落ち込んでしまっているのでは、余計に話の流れについていけなくなってしまいます。

このように良いことはないので、英語のセリフは適当に聞いて、映画すべてに含まれる情報から、その内容を理解するようにしてみてください。

まとめ

以上の理由から、私は100%聞き取ろうとするのは諦めたほうが良いと思います。それは「日本人が英語を100%聞き取れるようになるのは無理だ」という意味ではなく、聞き取れないところがあって当たり前なので気にすることはないという意味です。

映画でも英会話でも「わかればいい」のです。聞き取ること(リスニング)はその中の一つの手段にしかすぎないことに注意してください。

受験英語が苦手だったからといって、英会話あきらめていませんか?

 

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こんにちは,「英会話イメージリンク習得法」執筆アシスタントの今井です。

 

今回は、受験と絡めて英会話の話をします。みなさんは「受験用の英語と実際に使える英語は別物だ」と言われると納得する一方で、やっぱり英語の点数が悪い人は英会話を覚えるのも苦手と思っていませんか?

 

私も英会話の勉強をはじめた時、頭のかたすみに「自分はセンター英語あんまり良くなかったからなあ」という不安がありました。なので、「受験英語は苦手だったんだけど、英会話できるかな?」という気持ちはよくわかります。

ですが、私の経験からアドバイスをさせてもらうと「気にしなくていい」です。自慢になりませんが、私は英文法が昔も今も大の苦手です。でも何とかネイティブとあまり不自由なく話すことができます。

 

これは、逆にセンター試験などの「現国(現代国語)」を考えてみると納得がいくかもしれません。「現国」でいい点数が取れなくても「日本語ができない」とは誰も考えませんよね? むしろ、できないと「問題の方がわるい」と思いたくなるほど自分の「日本語」には自信を持っていると思います。

 

こういう「自信」は英会話を勉強するのには大切です。

 

いちばん上達のじゃまになるのが「ワタシの英語、間違ってないかしら?」という心配です。受験英語で間違うと減点され、成績にひびいてしまうことが普通だった私たちの頭には「英語は正しくなければいけない」という刷り込みがあるのかもしれません。

 

まず、この刷り込みから解放されることがとても大切です。英会話の上達にいちばん必要なスタンスは「間違ってもいいから何かしゃべる」です。

ビッキーが以前「日本語能力試験」というものを受けたことがあります。その問題を見せてもらってギョッとした記憶があります。N1というレベルの試験でしたが、これがかなり難しいのです。(問題が公開されていますので、興味のある方はのぞいてみてください)

 

日本語を母国語とする私からすると

なんか小難しいけど、この「テストの良し悪し」=「日本語話せる」のではないなと思ってしまいます。

その逆も同じで、センター試験や受験英語で×が多くても少なくても、それが英会話に関係があると思うネイティブはいないはずです。

みなさんには思い切ってのびのびと英会話を勉強していただきたいと思います。

 

世界が変わる前の心の準備

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こんにちは。『英会話イメージリンク習得法』編集部のビッキーです。

 

母国語のほかにもう1つ言葉が話せるようになると、世界が変わって見えます。今回はこれから大学生や社会人としての新生活で英語を本格的に勉強しようと思っている方に、私が日本語を学ぶときに経験した「世界が変わる前の心の準備」についてお話ししようと思います。

 

しかしよく考えたら、私の状況はみんなさんとだいぶ異なります。まず、みんなさんと言語が逆です。また、私はアメリカから日本に留学して日本語を学びました。

 

「日本に留学して日本語話せて当たり前やん。うちも留学したら英語話せるだろ」と思う人が多いのではないでしょうか。でも実は、留学したら自動的に外国語を話せるようになるわけではありません。

 

私は日本に来る前に、アニメやj-popが好きで「日本語カッコイイな、日本語しゃべれたらいいな」と思って日本語を学び始めました。真面目に勉強していたつもりでしたが、日本に来たとき日本語能力が思ったより低く、何を言われているのかわからなかったし、言いたいことも言えなくて悔しかったです。最初は本当に辛くて、アメリカに帰った方がいいかな、とよく考えていました。しかし、一日一日たつにつれ日本の生活に慣れてきて、6ヶ月後に日本の大学に入ることを決心しました。

 

しかし、大学の日本語教師にこう言われました。「ビッキーの日本語はまだまだ入学試験に合格できるほど十分じゃないよ。アメリカの大学に戻るのがビッキーにとって一番いいと思う。」キツイ言葉ですが、今ではあの先生に感謝しています。そのおかげで日本語を一生懸命勉強して、入学試験に合格することができました。

 

もちろん日本にいたことは有利でしたが、日本にいただけで日本語が喋れるようになったわけではありません。大学に入る、という目標があったから頑張れたのです。もし「よし、やるぞ」という気持ちがなかったら、日本語の勉強をやめて今はもう日本にいなかったでしょう。

 

10年以上日本にいても日本語を話せない英会話教師に何人か会ったことがあります。どうして日本語を学ばないのと聞くと、外国人の友達が多いし、周りの日本人はみんな英語を話せるので生活にあまり不便を感じない、という答えが返ってきました。私にはよくわかりません。

 

アメリカやオーストラリアに留学して、留学先で日本人の友達ばかり作って英語を習得せずに帰ってきた日本人も何人か知っています。その一方で、一回も海外に出たことないのに流暢な英語を話せる日本人もいます。留学しても英語話せない人と、留学しなくても英語話せる人の違いは何でしょうか。当たり前かもしれませんが、心の準備ができているかどうか、ということだと思います。「よし、やるぞ」という気持ちが必要です。

 

 

私は今はときどき日本語でものを考えている自分に気づくことがあります。そんなときの私は、英語でものを考えている私とは少し違う私だと思います。見えている世界もたしかに変わっていると思います。みなさんにもぜひこんな面白い経験を味わっていただきたいと思います。

はじめて私が英語を英語そのままのニュアンスで使えるようになった日

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今回は英会話イメージリンク習得法で推奨されている「英語表現をネイティブの持つイメージで理解する」ということの大切さを、もう少し深く私の実体験とからめてお話ししたいと思います

 

英会話イメージリンク習得法でも書かれていますが、私は同じ研究室にいた留学生と英語でやりとりをすることで英会話の勉強を始めました。それまでは彼とも日本語で会話していたのです。

 

英語で会話するようになって数ヶ月たったころから、彼はネイティブ同士が会話するのとほとんど同じ速度で話をするようになりました。

 

今でも覚えていますが、それまではゆっくり丁寧に話していた彼が突然かなりの勢いでしゃべるようになったのです。そうなると私の英語力ではとうてい処理が追いつかず、彼の話についていけなくなりましたし、当然返答もうまくできなくなりました。もう会話を楽しむどころか、とにかく彼の言うことを理解して返答するのに必死だった記憶があります。

 

この頃は英語力が足りていなかったのはわかるのですが、具体的に何がどう足りないのか分からないので対処法がたてられず、しばらく悩みました。ですがある時、「英語を日本語に訳してから理解する」というプロセスを踏むと時間がかかりすぎて会話が成り立たない、ということに気がついたのです。

 

ネイティブが話す一つ一つの言葉の意味をいったん日本語に変換して理解したり、自分が言いたいことをいったん日本語で揃えてから英語に変換するのでは遅すぎるのです。そこで、ネイティブの話す英語をイメージとして理解することが重要なのでは、となんとなく思ったのです。

 

それを早速実践しはじめたわけですが、やはり最初のころはなかなか上手くいきません。「英語をイメージとして理解すればいいのでは」という持論に自信がもてなかったこともあって、日本語を介さずに英語のままでやりとりできたのは、会話全体の5%程度だったと思います。どうしても英語をイメージとして理解しようとすると「理解した」という実感が得られず、日本語に戻って理解しようとしてしまうのです。

 

日本語を捨てて英語をイメージとして理解する決心はあるけど、それでは得られる実感が少なすぎて不安になり、やっぱり日本語で確かめて理解しようと里帰りしてしまう、というわけですね。

 

ですが、ある時自分のこの考えが正しいだろうな、と実感した体験があります。私の英会話につきあってくれた留学生の口癖はHe makes me tiredです。Heとは彼の担当の先生のことです。

 

私が英語を勉強しはじめたころはHe makes me tiredを「彼(先生)は私を疲れさせる」と理解していました。大学受験などでも習いますがmake+人+状態→強制的に人を○○という状態にする、として捉えていたわけですね。

 

ですが、英語をイメージとして理解しようと考え始めてから、彼が何回も言うHe makes me tiredを「彼(先生)は私を疲れさせる」という日本語に置き換えて理解するのはなんとなく違和感があって、「違うぞ」と思い始めたのです。

 

彼がHe(She) makes me tiredと言うのは、先生といる時以外に

・話下手な友人といるとき

・彼女から電話があったとき

などです。そのニュアンスは「彼は私を疲れさせる」ではなく「あいつといると疲れる」になんとなく近いものでした。

 

そんな感覚が私の中にできはじめたころ、私の嫌っているY先生と廊下ですれ違いました。その時たまたま横にいた留学生に、私はぼそっとHe makes me tiredと心底嫌そうな顔で言ったのです。

 

この時のHe makes me tiredには日本語は介在していません。ただ今まで留学生と過ごして経験した感覚で言ってみたのです。すると留学生はY先生を見ながらニヤッと笑いました。本当にたったこれだけのことだったのですが、この時はじめて自分のなかで日本語が介在しない英語本来の持つイメージで話すことができたのです。つまり「英語をネイティブの持つイメージで話す」という感覚に血が流れはじめたわけです。

 

私は第一歩をこのようにして踏み出しました。英語を英語として理解する、ということになかなか慣れないかもしれません。不安にもなることもあると思います。最初はうまくいかないことが多く、見当違いなイメージで理解してしまうこともあるかもしれません。

 

ですがそのイメージは英会話を繰り返すことで徐々に洗練されていきます。怖がらず、自分自身の英語のイメージを作ってみましょう。そうしないといつまでたっても日本語に変換して理解する、という面倒な方法をやり続けることになります。

 

「英会話イメージリンク習得法」執筆アシスタント 今井