ペン字から学ぶ英会話学習のコツ Part.2
前の記事で英会話学習を継続するためのコツをペン字の練習から述べました。
今回は前回に引き続き、追加で気がついたことを述べます。
- 矯正したい場合は最小限に留める
- 食い散らかしで成功体験を積む
前回同様、まずはペン字の練習における注意事項からはじまって、続いて英会話学習に当てはめるとどうかという流れで進めます。
矯正したい場合は最小限に留める
ペン字をはじめるきっかけとして「自分の字が汚くて読めないときがある」から「きれいな字が書けるようになりたい」というものがあると思います。このように自己否定感が強いと、現状をすべて否定してしまいがちになるので注意が必要です。
現状でもそれなりに上手に書ける字もあるはず。それまで含めてすべての文字を練習・矯正しようとするのは、自分自身の完全否定に他なりません。
本来の自分を無視して別のものを移植しようとしたら、拒否反応*1が出るのは自然なことなのです。
矯正には多大な労力を伴います。さらにうまく矯正してもそれでようやくマイナスからゼロ地点にたどり着いたに過ぎず、プラス効果は実感しにくいものです。
これらの観点から、ペン字を習うきっかけが「汚い字」であったならば、練習するのは「本当に読めない字」に限定して、最小限の矯正に留めることをおすすめします。
食い散らかすことを恐れない
自己否定的になっているときほど、すべてを一気に変えようとしがちです。たとえば、どれかひとつの教材に絞って、「この教材をやり通しさえすればどうにかなるはずだ」という考えなどが代表ですね。
この場合、教材をやり通せないと成功体験は積めないことになります。しかし、やり通すまでの間、自己否定感を刺激されながら、ずっとモチベーションを保ち続けるなんてことは常人には不可能なことです。
自己否定的な状況にあればあるほど、小さな成功体験を積んでいく必要があります。成功体験が積み重なってはじめて、長期的な我慢を要するプロジェクトを進めていけるようになるのです。
さて、その成功体験を積んでいくためには、成功の定義ともなるゴールを現在の位置に近いところに設定する必要があります。ペン字でいえば得意な字や自分の名前などをよりカッコよくするなどです。取り組みやすく、すぐにゴールにたどり着けそうなものがオススメです。
このとき食い散らかすことを恐れないでください。練習として取り組む文字を限定するのですから、必然的に取り組む教材は食い散らかしになる可能性が高くなるからです。
大事なことは、ひとつずつ手応えがつかめる文字が増えていくことです。そして、字をカッコよくすることに対して「もっともっと」という気持ちが芽生えてくるのを待ちましょう。
ペン字を英会話に置き換えると
文法知識不足や単語力不足、発音矯正など「直したい」ことは最小限に留める。
自己否定的な考えはゼロかイチかという発想につながります。英会話でいえば「ネイティブのように会話できる」か、または「まったく英会話ができない」かのいずれかしかないと考えてしまうような発想のことです。
よく聞く「ネイティブのようにペラペラになりたい」というセリフは現状の全否定でもあるわけですね。そして、そのように発想してしまったら、その先に待ち受けているのは自己否定の連続でしかありません。そう言いたくなる気持ちはわかりますが、なるべく控えるようにしてください。
得意なテーマ、好きな話題など「自分の現状」に近いものから手応えをつかんでいく。
英会話教材や英語テキストの食い散らかしは気にせず、ひとつでも何かをつかめたら良しとしてください。参考書であれば気になる部分だけを読むのでもいいのです。最初から読み進める必要はありません。
教材の内容も自分とまったく関係ないものや無味乾燥なものを選ぶのではなく、英語でなくても読みたい、英語で書かれていても想像できるようなものを選ぶようにしてください。
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初心者に必要なことは知識ではなく、「自力で出来る!」という思い込みです。そういった思いを自分自身で叩き折ることのないように丁寧に育てていってやってくださいね。
*1:「やる気がでない」など