英会話の途中で疲れてしまうのはどうして?
こんにちは,英会話イメージリンク編集部の今井です。ブログの読者の方からこんな質問をいただきました。
「英会話をはじめて三ヶ月が経ちました。レッスンの最初の方はついていけるのですが、途中から(早いときには10分くらいで)疲れてしまって何も考えられなくなります。英会話をもう少し長い時間続けるにはどうすればよいですか?」
英語を聞いて、それに英語で答えるのが英会話なので、慣れないと疲れるのは当然だと思います。レッスンが30分とか60分あったとして、途中で集中力がきれて、後半の時間は何も考えられなくなってしまった…なんてことは多くの方が経験したことがあると思います。
頭パンパンでなんも考えられねぇよ
どんなにがんばってもレッスンの途中で何も考えられなくなるという原因はなんでしょうか?
色んな理由があるので断定はできませんが、私は「英語を日本語として理解しようとしている」ことが一番大きな原因だと思っています。
言い換えると、私がいつもお話しする「日本語を介さないで英会話する」つまり、「英語の無変換」という方法をとっていないと疲れてしまう、ということです。
プロの通訳者が同時通訳可能な時間はどれぐらい?
15分たったから休ませてくれや
国際会議などで活躍するプロの同時通訳の方は、どれぐらいの間、通訳できるか知っていますか?1時間ぐらい?それとも2時間はいけるのでしょうか。
実はたったの15分です。だから長い会議では何人もの通訳者が交代で休みながら通訳しなければなりません。
ある言葉を構造の違う別の言語にすばやく変換するというのはそれぐらい集中力と体力を消耗することなのです。
私の通訳体験
私も時々通訳をすることがありますが、はるかに通訳の方が英語で会話しているよりも疲れます。
15分たったんで遊びにいってきます
理由はやはり「英語の無変換」をしているかどうかにあります。通訳の場合、どうしても「英語の変換」をしなければいけません。この時、私には以下の順番で変化が現れてきます。
- 開始直後は問題ない。
- 日本語のアウトプットが徐々に遅くなる。感覚としては、走っている時に前へ前へと進みたいのに足がついていかないのと似ています。
- 日本語の文法が組み立てられなくなる。英単語と対応する日本語がでてこなくなる。
- 英単語・英文法は理解してるので内容はわかっているのに、日本語で説明できなくなる。
- 「あーあれだよあれ」とか「日本語でなんて言うんだっけ」という回数が多くなる。
英会話疲れは酔っている状態?
もうこんなに英語は飲めねぇよ・・・・
先ほどの私の疲労していくプロセスの "5" にある
「あーあれだよあれ」とか「日本語でなんて言うんだっけ」という回数が多くなる。
という状態は、「英語に酔っている」という状態とも言えます。
お酒は人によって処理できる量が決まっていますよね。自分が処理できる以上のお酒を飲み続けたら誰でも酔ってしまいます。
日本語でも早口であったり、情報量が多い人との会話だと途中から集中できなくなります。
日本語は我々の母国語なので、いわば度数の低い「アルコール」です。逆に英語に変換させるというプロセスは、度数の高いアルコールを飲んでいるようなもので、酔い(=疲労)を加速させます。
同時通訳の方は、日本語と英語をチャンポンにしているわけで、どれほど熟練している(=アルコールに強い)人でも、もって15分ということになります。
英語を変換せず、無変換で理解すれば英会話で疲れない時間はぐっと伸びます。実際に日本人同士で英会話をすると、英会話の経験が短い人から疲れて脱落していきます。
武術では、熟練者ほど動きは小さくなるので同じ時間動いても、何故か若くても初心者の方がバテてしまうということはよくあります。この違いは、効率的で疲れない動きを知っているかどうかにかかっています。英会話もこれによく似ています。
まとめ
英語を英語で理解する、ということはある種燃費のよい方法なのです。徐々にでもよいので日本語に変換することをやめて「英語の無変換」に慣れていくべきでしょう。
結局、いつもの「英語を英語で理解する」というところにいきつくわけですが、難しいようでそれが一番「実用的で疲れない英会話」なのです。
是非今から自己流でもよいので試してみましょう。次回は英語を英語で理解する私流の方法をご紹介します。