英語イメージリンク編集部

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「英会話の最中に出てきた知らない英単語はどうやって覚えましたか?」読者からの質問に答えます

こんにちは、英会話イメージリンク編集部の今井です。

前々回の記事「英会話ペラペラの私がネイティブとのレッスン中に避けた3つのこと」でid:gontama29さんから

「優等生らしい会話をしない」は「会話の目的は仲良く話をすること」と言えるでしょう。この方法の中では新しい語彙を覚えるタイミングが無かったので次回お願いします。

というコメントをいただきました。「英会話の最中に出てきた知らない英単語はどうやって覚えたのか」というご質問だと解釈してお答えします。

結論から言うと、会話の内容からその単語の意味を類推して、実際に自分も口にだしてみることで、身につけるようにしていました。「英単語を覚えた」ではなく「英単語を身につけた」という感覚ですね。

具体的にどうやったのか、またまた優等生らしくないbad words(悪口、汚い言葉)を使って説明したいと思います。

知らない英単語と状況を結びつける

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絡み酒のウザさは万国共通

英会話をはじめて7、8ヶ月ごろのことです。居酒屋で友人のネイティブ(以下「友人M」)と飲んでいたときに、たまたま近くにいた外国人の男が友人Mに絡みはじめたことがありました。友人Mはその男と顔見知りだったらしいのですが、心底嫌そうな顔をして「あいつ酔っ払うと、ケツ野郎(asshole)になるんだよな」と言いました。

今井(以下「今」)「ashloleってなに?」
友人M(以下「M」)「違うassholeだ」
「ass-lole?」
M「穴、ケツの穴!これ!」
「ああ、ケツ(ass)の穴(hole)でケツ野郎か」
M「何回も聞きやがっておまえケツ野郎だろ」
「まあね。ってかお前のケツきたねぇよな」
M「やっぱ、お前はケツ野郎だな!」

I: What's an "ashlole?"
M: No, it's "asshole."
I: "Ass-lole?"
M: No, hole! The hole of the ass!
I: Oh, the hole of the ass, meaning someone who is an asshole.
M: You're the asshole for asking so many times.
I: You're right. But you have a dirty ass.
M: Just as I thought, you're as asshole.

 ”asshole” という単語をとっさには聞きとれなかったので、こういうやりとりになったわけですが、聞き取れていなくても「嫌なやつ」というような意味だということは、友人Mの表情からわかりました。

このように私は知らない英単語に出会ったときは、その英単語が使われている状況、周りの雰囲気、ネイティブの表情などから、ざっくりと捉えていました。

その後のやり取りで英単語の意味を掘り下げていくようにしていたので、最初は良い意味で使っているのか、悪い意味で使っているのかといった程度の認識にしていました。聞き取れなかったからといって、愛想笑いで済ますようなこともしませんでした。(せったくのネタなので、もったいないと思うんですよね…)

その場で自分の身近なものに置き換えて使ってみる

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このケツ野郎!

だいたい意味がつかめたら、実際にその場で口に出して使ってみます。イメージとしては新しいおもちゃをもらった子供みたいに、何度もその場の会話に登場させるのです。

「ちょっと研究室のケツ野郎の話したいんだけどよ」
M「誰?あ、例のあいつだろ」
「今日あのケツ野郎さぁ…」

I: Hey, I want to talk to you about this asshole in my laboratory.
M: Who? Oh, that guy.
I: So today, that asshole...

私は知らない英単語のイメージが少しでも自分のなかに作れたら、できるだけ早く口に出して使っていました。そうしないと私はすぐ忘れてしまうからです。(私の記憶力の悪さには定評があります(笑))

居酒屋で絡んできた外国人の男は asshole を理解する入り口としてはいいのですが、やっぱり私が知らないヤツなので、イマイチしっくりきません。なので、なるべく私の知っている身近な人に置き換えていました。もちろんこの会話に出てきている「研究室のケツ野郎」は私の話に頻出する研究室の先生のことです。

自分流にイジって使ってみる

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乗るしかない、この言葉のビッグウェーブに

身近なものと結びつけて話すことで、だいたい身につけてしまいますが、私の場合はさらに補強する形で、単語を自分流に ”イジって” いました。

「赤いケツ野郎をみたぞ」
M「赤いケツ野郎?どういうことだ?」
「あいつ今日赤いTシャツきてたからな、赤いケツ野郎だ。痔って意味じゃないぞ。痔だったらザマーミロだけどな。思い切り蹴って泣かせてやる」
M「赤いケツ野郎…。その表現面白いな」

I: I saw that red asshole.
M: Red asshole? What are you talking about?
I: He was wearing a red shirt today, so he's a red asshole. Not a hemorrhoid. But it would serve him right if he had one. I'd kick it as hard as I could and make him cry.
M: Red asshole... that's a funny way to put it.

(数日後)
「青いケツ野郎を見たぞ」
M「OK、OK。言わなくてもわかってる。青い服着てたんだろ?」
「いや」
M「は?色は先生の着ている服の色だと思ったけど…」
「その考えはもう古い。あいつ今日ミスしたっぽくてな、顔が真っ青になってたんだよ。だから今日あいつは青いケツ野郎だ」

(A few days later...)
I: I saw that blue asshole.
M: OK,OK, I get it, he was wearing blue, right?
I: No.
M: What? I thought it was based on the color your teacher was wearing...
I: That idea is already old. It looks like he made some mistake today, so he looks blue. That's why he's a blue asshole.

このように、「asshole」に関連した「オリジナルの言葉」を自分流で作って遊んでいました。ネイティブも、自分流の単語を披露して周りを楽しませることがよくあるので、お互いに言葉遊びをしているような感じです。

まとめ

どうだったでしょうか?

私は英会話をしている最中に知らない英単語が出てきたら

  • 知らない英単語と状況を結びつける
  • その場で自分の身近なものに置き換えて使ってみる
  • 自分流にイジって使ってみる

という順番で身につけていきました。

もちろん英会話をはじめたばかりの頃はわからない単語だらけで、どれから手をつけていいかわからず途方に暮れてしまうこともあると思います。徐々にでかまいませんし、単語ひとつだけでもいいので、面白そうな単語に焦点をあてて掘り下げていってみてください。

注意

“asshole” は日本語訳にもある通り「ケツの穴」です。キツイ表現なので、話す相手を選ぶ必要はありますし、仲がよい相手でもタイミングを間違えたり、しつこく何回も使ったりすれば不快にさせてしまいます。

今回の会話は男同士の慣れ合い的なニュアンスで使っているので、友人もそこまで本気にしていませんが、日本語の悪口と同じように時と場合にはご注意ください。