ネイティブに聞いて分かった英単語「pretty」のイメージ
たいていの日本人は pretty というと「カワイイ」が頭に浮かぶのではないでしょうか?
だからいじわるな受験英語ではこのイメージを逆手にとって pretty good(かなりよい) や pretty bad(かなり悪い)の意味を問うこともあります。
A: My professor didn’t pay for the drinking party again. He is stingy.
うちんところの先生がまた飲み会の費用払わなかったよ。彼はお金に汚い。
B: He is the professor right? He should have money. That’s pretty bad.
彼は先生なんでしょ? 絶対お金持ってるのに。最悪だな。
などです。もしかしたら、受験英語を経験した方なら pretty good/bad (かなりよい/悪い)の用法は既におなじみかもしれません。今回はそのどちらでもないprettyについてお話します。
先月、私は初めて日本に来たネイティブのカップルの観光をサポートする機会がありました。彼らを景色がきれいな観光地へ案内したのですが、女性の方は行く先々でso pretty を連発していました。
私は景色を見て pretty と言うニュアンスがよくわからず、最初は他の観光客の連れているペットのことを言っているのかな? と思いました。しかし、明らかに景色に対して言っているので、prettyには「美しい」という意味もあるのだなとわかりました。
しかし、それならば beautiful となにが違うのか、ということが気になります。そこで私は彼女に幾つか写真を見せて“Is this picture beautiful or pretty?”と質問しました。彼女の返答は以下の通りです。
エアーズロック→beautiful
グランドキャニオン→beautiful
日本庭園→pretty
巨大なビルの夜景→beautiful
盆栽→pretty
どうでしょうか。なんとなくニュアンスがわかっていただけたと思います。彼女は美しい景色を目にしたとき、それが雄大なものなら beautiful ,こじんまりしているものは pretty と言っていたのです。
元々prettyはイメージとして”かわいらしい”というニュアンスが含まれているので、景色に対して美しいと感じると同時に”何だかこじんまりしていてかわいらしい”と感じるとprettyと言うようです。
日本庭園や盆栽にはbeautifulと言うネイティブもいるでしょうが、エアーズロックやグランド・キャニオン、巨大なビルの夜景にpretty は似合いません。
勿論日本人の間でも美しい・かわいいと感じたり表現するのは個人により異なるのと同様、ネイティブでも表現の仕方は異なりますが基本のイメージは上記のようになります。